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横浜港パノラマ写真
ハーバークラブ第6回セミナーが開催されました 
  
       ● 日 時  2月22日(金) 18:00〜20:15
         ● 場 所  横浜情報文化センター情文ホール(6F)
         ● 講 演 「ヒトゲノムの光と影」
             講師:株式会社アイ・シー・オー代表取締役 今 栄子
                          (ペンネーム:佐伯 洋子)

今講師写真
回セミナーは「ヒトゲノムの光と影」の著者であり、株式会社アイ・シー・オー代表取締役の今 栄子様を講師にお迎えして開催されました。

             要約

文系の出身としての使命感から「社会と科学」という視点で私は昨年8月に「ヒトゲノムの光と影」を出版しました。出版してみて一般市民がゲノムに関してあまり知らないことに驚きました。ゲノム情報の提供者は一般市民です。その情報は自分のみならず親、兄弟、子供,叔父、叔母など一族の情報を含みます。他に漏れると大変困ることになります。


          光と影

ヒトゲノムの研究には光もあれば影もあります。光の部分としては、@人の病気の原因を突き止めるのに役立ちます。病気の原因遺伝子を見つけることにより副作用の少ないテーラーメード薬剤を発見することができます。A診断の精度が向上します。しかも検査が楽です。唾液だけで調べることもできます。B副作用が強い等の理由により開発途上でドロップアウトした薬品の復活や薬剤耐性菌の対策が期待できます。C遺伝子治療、があげられます。

影の部分としては、遺伝子情報の保護、プライバシイの侵害です。結婚、就職、出産など多くの場面で影響を与えます。特に強い関心を持っているのが保険業界です。どの保険会社もがん発病のリスクが高い人を保険に加入させたくないでしょう。これからは法による情報の保護とインフォームド・コンセントが重要になります。

          人間関係への適用

人間は誰であれ
99.9%の遺伝子は同一です。違いは0.1%だけです。この相違点(スニップスという)にゲノム研究者は注目しています。私は20人ほどの会社を経営していますが、この相違点(多様性、独自性と言い換えることもできる)の考え方を実生活に当てはめて考えることは大変有益なことと思っています。人間関係での相違点は素晴らしい反面、争いの元にもなります。相違点を喜び合う姿勢があれば相乗効果が生まれ、業績は向上します。そこで大切なのが各人のキャラクター(性格)です。キャラクターを高める方法として有効なのがインサイドアウトの考え方です。まず自分自身を考えること方始めることです。@私の考え方は間違いないか、A私は相手のことをどう思っているか、B私はこの人の能力発揮を本当に望んでいるか、C私はこの人の成功を心から望んでいるか、と考えることで人間関係は改善され、業績は向上します。逆にアウトサイドインの考え方は「相手が悪いので私はこうした」というように原因が自分でなく外にあります。
各人が相違点を発揮する、また相違点を尊重する。遺伝子を実生活に当てはめるといろいろ有益な答えが出てきます。

講師プロフィール
都立大学人文学部卒、石油化学プラント領域の翻訳に従事後、1984年(株)アイシーオーを設立代表取締役就任。製薬業界で薬事申請関連総合ドキュメンテーション活動。
21世紀の地球に住む私達にとってどのような科学技術が必要不可欠か、ヒトの生存に如何に貢献するかを文科系の人間の視点から考えるかをライフワークと定めている。ヒトゲノム解析についてはアイスランド、米、英国と海外取材が多く,日本から外国を見ると共に一般市民の視点から分かり易く説明している。 
 著書:「ヒトゲノムの光と影ー五人の研究者との対話ー」  裳華房  

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