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横浜港パノラマ写真
ハーバークラブ第28回講演会が開催されました 
          
日 時 平成16年4月22日(木曜日) 18:00〜20:15   
場 所 横浜情報文化センター7階 大会議室  
講 演 わが国の安全保障−自衛隊の現状と活動−
講 師 元自衛艦隊司令官 海将  谷 勝治氏
  
     わが国の安全保障−自衛隊の現状と活動 

 
4月のハーバークラブセミナーは北朝鮮の核開発の脅威など日本の安全保障が身近な問題となっているなか、元海上自衛隊海将自衛艦隊司令官谷勝治氏を招いて、日本の安全保障をどう構築するか、国家戦略を中心に自衛隊のあるべき姿についてお話いただきました。
 安全や平和は存在ではなく、状態である。存在するのは危険であり、脅威である。危険を予知し、それに打ち勝つことではじめて安全な状態を手にいれることができる。注視すべきは安全ではなく危険のほうである。 国家安全保障とは対外脅威を取り除き、「国の存在と繁栄」という国家目標を達成することである。
 東西冷戦の時代は団体競技決勝戦1回限りの戦争であった。戦争は予知でき、ひたすら訓練していればよかった。しかし1991年のソ連邦崩壊以後は西側、東側の構成がバラバラになり、国別総当り低レベル戦争の時代になった。さらにテロ集団などの大規模武装非国家集団も加わり、いつ、何が起こるかわからない平時と有事の区別ができない時代になった。各国は国益で動き、利害得失ですぐ手を結ぶなど武力行使へのしきいが低くなった。18世紀の世界への後戻りした感がある。
 こうした時代背景の中で、自衛隊も訓練だけではなく外交の問題として活動する機会も多くなった。その点で陸・海・空の自衛隊の中で平時の外交手段として使いやすいのは海上自衛隊である。
 しかし、国家の安全保障という観点からの法整備ができていない。先に発生した不審船事案についても海上自衛隊の任務は保安庁の手伝いであり、警察行動でしかない。大砲を撃って工作員が死んだら過失傷害罪で隊員は逮捕されてしまう。また不審船を追尾するのも漁業法違反容疑である。また殺人未遂罪で船を引き揚げる。北朝鮮工作船という国の安全にかかわる問題に国家安全保障という観点がない。憲法改正とまではいわないまでも軍事力の行使についての法整備が不可欠である。

講師略歴:  
    昭和19年1月30日生まれ
    昭和42年 防衛大学校(11期、機械工学)卒業、
           海上自衛隊入隊 幹部候補生学校入学
    昭和43年  幹部候補生学校卒業 3等海尉任官
             護衛艦艦長、護衛隊司令、護衛隊群司令、海上幕僚監部総務課長、
            統合幕僚会議事務局第一幕僚室長、幹部学校長、海上幕僚副長、
            呉地方総監、自衛艦隊司令官を歴任。
    平成14年  自衛艦隊司令官 海将 で退官 
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